俺の女
そして、唇を離して…恋嘩は美蘭の方に向き直った。
『……美蘭…』
『……ッッ』
『心配かけて…ごめんなっ…?』
『ほんまにもぅッ…心配ばっかりかけてぇッ…』
美蘭も涙を浮かべている。
そして恋嘩を抱きしめた。
涙まじりの声で……一言伝えた。
『…恋嘩ッ…お帰りッッッ…』
『うえっ…美蘭〜っ…ただいまぁッ…』
泣きながら、2人は抱き合った。
今までずっと一緒にいて……一緒に苦難を乗り越えてきた親友以上の存在だからこそ…
それ以上、言葉はいらなかった。
「…恋嘩チャン…」
『……皆…』
美蘭から離れると、そこには真剣な表情をした、仲間たちがいた。
「もう1人で抱え込むなよ?」
屡尉が最初に…寂しそうな目をして言った。
「死ぬなんて…言うなよ。」
「そんなん…悲しーやんか…」
龍磨と仁も、目を伏せながら言った……
続いて、和輝が恋嘩の目を真っ直ぐ見た。
「俺らにも…もっと頼ってぇや…」
…仲間たちの言葉で、再び目頭が熱くなる。
『…皆ッ……ありがとぉっ……ほんまに心配かけて…ごめんな…?』
恋嘩が涙を拭う中、聖が恋嘩に向かって少し大きめの声で呼び掛けるように伝える。
「……恋嘩チャンは…1人じゃないんやで?」
『!!!』