俺の女
『腰痛ぁ…』
『…大丈夫…?』
『うん。(苦笑)』
腰を抑えながら、ゆっくり立ち上がる恋嘩。
…そんな恋嘩の隣から、低い声が聞こえた。
「………恋嘩…」
『ん?』
「あいつら…どこにいんの?」
…いつになく鋭い目つきで、どこかを眺めている愁洩。
歯を食いしばって、拳を握りしめる。
「ぶっ殺したる……」
『…わからんねん……』
「……は?」
愁洩が我に返ったように、フッと恋嘩を見た。
『朝起きたら…誰もいんくて…逃げてきてん。』
「……アジトは?」
『なぃよ…。ずっとバイクで移動してた。』
「………」
「行方はわからんのか…」
諒弥も腕を組んでため息をついた。
『うん…。でも…今はえぇやん!あたし家に帰りたい〜…』
『…そーやで。恋嘩の手当てしてあげよ?』
「………あぁ。」
愁洩は立ちあがる。