俺の女


―――そして次の日の夕方





『恋嘩!!2人が帰ってくる前に着んでー!!』

『はーい♪』





美蘭は昨日、アイスを買ったときに浴衣も一緒に買っていたのだった。




愁洩と諒弥には、驚かすために先に祭りの下見に行ってもらっていた。





『うんッwやっぱ恋嘩にはピンクが似合ってるわw』

『美蘭は大人っぽい黒がピッタリやねッw』

『そ?(笑)ありがとーw』






2人は今まで浴衣を着たことがなかった分、浴衣が着れて嬉しかった。



だから、早く彼らにも見せたかった。





『浴衣…嬉しいなあw着てみたかったねんなぁw』

『ほんまにwこれからいっぱい着れるからな♪』

『うんッ♪…愁洩たちまだかなー?』

『遅いなぁー?』





ドタドタ…――ガチャ…





恋嘩たちがいる部屋に向かって走ってくる音が聞こえ、興奮した愁洩が入ってきた。





「やっべー!!!祭り!!屋台とかバカほど……」

『…お帰りッw』






たくさんの屋台があり、テンションMAXで帰ってきた愁洩。




部屋にいたピンクの浴衣姿の恋嘩を見て、手に持っていた携帯を思わず床に落とした。





「……おッ…おまッ…//」





部屋の前で、そのまま見て立ち尽くす愁洩。



あとから来た諒弥が迷惑そうに愁洩を退かした。





「愁洩〜邪魔ッ(笑)通ーれへんねんけ……どッ??」

『……(笑)』





入ってきた諒弥も、目を丸くして美蘭を見つめた。





そして、愁洩と諒弥で声を揃えた。





「「「……かわいッ!!//」」」
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