俺の女
…え?嘘……
この声…
『!!!愁洩ッ!』
恋嘩が声のした方に声をあげる。
恋嘩の反応を見て、男たちも察した。
「「ほぉー…彼氏とやらか(笑)」」
「「喧嘩が超強ぇーんやっけ?」」
「「はははッ(笑)ならぶっ潰したろ」」
男たちがのんきに笑っている中、恋嘩の元に1人の男が走ってきた。
『愁洩―――!!!』
「恋嘩!やっと見つけた…お前なあ〜…(苦笑)」
「「「!!!」」」
…男たちの口が開いた。
恋嘩の元に駆け付けた男は、予想を超えた人物だった。
そこらへんのチャラチャラした男とはまた違う感じだったため、男たち3人はア然…
「「な…なんかやばないけ…?」」
「「予想外…(汗)」」
「「雰囲気だけで超やばそーじゃね!?」」
…なんやこいつら………あ゛!?
そんなコソコソ話している男たちを見るなり、愁洩の表情が変わった。
男のうち1人が、恋嘩の手を掴んでいたからだ。
「…てめーらは恋嘩の手ぇ掴んでなにやっとんねんコラ…」
愁洩の迫力とオーラに、ビクッと飛び上がり、声を詰まらせる男たち。
「「やッッッ…えッッ…と…」」
「「にッ…逃げんぞッ!!!」」
「あぁ???待てやオラぁ!!!」
愁洩がかけていたサングラスを外した。
その素顔を見て、さらに飛び上がる3人。
「「こっ…こいつ!!あの…りゅッ…劉毅の頭のッ…!!」」
「「うぇッ!?マジ?!」」
「「余計やべぇッて!!行くぞッ!!!」」
ダッ―――
後ろを振り返りながら男達は逃げ出した。