俺の女



「はぃはぃ…わからずやで結構。」

『あ゛ー!!怒ったら酒まわって来たッ!!』






ガンガンする頭を抱えて、イライラと足元の石を蹴る恋嘩。






「つーかお前どんだけ飲んだねん…」

『愁洩には関係ないやろッ!』

「はぁッ?関係ないやと?」

『ちょっと男の子といただけですぐ怒るしッ!すぐ説教するしッ!あたしのこと心配もしてくれへんしッ!』

「はッ?!心配したから電話して探しに来て今こーしてお前に怒ってんねんろッ?!」





両手を広げて訴えかけるが、頭に血が登った恋嘩は止まらない。






『嘘つきッ!怒ってばっかでなんの愛情も見えへんわッ!!!』

「…あんなぁッ!!」

『どーでもえーんやろ?!あたしなんかッ!ほっといてよッ!』





恋嘩が愁洩に背を向けて歩き出した。





「恋嘩ッ!!」

『来んといてッ!!!』

「!!?」

『怒ってばっかで…わからずやの愁洩なんか大ッ嫌い!!!』

「―――ッ!!!」





立ち止まって、大声で叫んだ恋嘩の言葉。


その言葉に目を丸くする愁洩。





『あたし…家には帰らへんから!!!』

「――待てや!じゃーどこ行くねんッ!」

『そんなんあたしの勝手やろッ!』





ダッ――――――――


恋嘩が走り出した。





「てめぇ!!待てや!!!恋嘩ッ!」
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