俺の女



「――ッんやねんッ!!」




ガンッ!!


愁洩は傍にあった木を思いっきり蹴った。






「もーあいつなんか知るかッ!!勝手にしろやっ!!どーでもえーわ…」





愁洩は恋嘩を追いかけずに家に帰った…。



家に帰ると、待っていた美蘭が出迎える。





『あーおかえり。恋嘩は?』

「さあ。…知らん。」

『は?見つからんかったん?!』

「ちッ…あいつなぁ…」





愁洩は2人にさっきのことを全て話した。


その話を聞いて驚く2人。





『えッ?!じゃぁ恋嘩はどっか行っちゃったん?!』

「なんでそん時追いかけんかってん?」





諒弥の問い掛けに、ふて腐れながら愁洩が答えた。





「だってまぢムカツいたし。」

『そりゃ…恋嘩にも悪いとこはあるけどさ…。愁洩もわかってあげられる面もあったんちゃう?』





美蘭に言われて、ちょっと黙ってからボソッと呟く愁洩。





「…そりゃ浮気まではいってへんたかもしれんけどよ…。酒飲んで…俺の愚痴をその日会った男にゆーとってんで?!そんで…『あたしのこと心配してない』とか言いだしやがって…」


『うん…。今回は…恋嘩が悪いかもな。酒まで飲んで…あの子、被害妄想とか激しいから(苦笑)恋嘩にちゃんと言うわ。でも…どこにいるかわからんのやったら…』
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