俺の女
『―――ッて…あれっ?』
「「にゃあぁ〜ッ」」
よく見ると、目の前にいたのは、白い可愛らしい猫だった。
『なぁ〜んや…猫ちゃんかあ〜w』
その頃、ちょうど公園を通った愁洩が、恋嘩の声に気がついて足を止めた。
…さっきあいつの声が聞こえたよーな……ッあ。
『…おまえも1人?』
「「にゃーん。」」
『あたしもやねんー…てゆーか聞いてくれる!?あたしの愚痴!!』
「「にゃ〜」」
…はッ?あいつ猫と話してんの!?
猫に話しかけている恋嘩を見て、驚きながらも笑ってしまう愁洩。
『愁洩ってな!?ほんっまどーしよーもないバカやねんで!?だってな!?』
あ゛ぁッ!?あいつまだッ…
「「…にゃあー?」」
『…え…あたし?あたしはッ………あたしもバカやんな…。せっかく愁洩が捜しにきてくれやったのに…』
………
…一度キレかかろうとした感情と、飛び出そうとした足を止めて、もう一度耳を澄ます。
「「にゃーご。」」
…するとその時、もう1匹の猫が現れた。