俺の女
「なんや?お前らも捜しにきたんけ?」
『一応な。…恋嘩っ。起きぃっ。あんたに言うことが…』
「あー。…もー怒らんでえーわw」
恋嘩を起こそうとする美蘭に、恋嘩をおぶる体制を立て直しながら愁洩が言った。
『…え?なんで?』
「…ちょっとなーww」
ひひっwと笑う愁洩を見て、隼莵と既喇が一歩身を引いて、バカにするように言った。
「なんやねん!きしょくわるー」
「へんたーい」
「あぁっ!?てめぇら…帰ったら覚えとけよーっ!!?」
体が使えないことをいいことに、言いたい放題の仲間たちに大声で叫ぶ愁洩。
そんな大きな声で、恋嘩が眠そうに目を開けた。
『ん゛ー…うるさい…』
「っお!起きたか!いっぺん降りろ!」
『えぇ〜!?』
「じゃー俺がおぶったるわw」
「ズリィ−!!俺も!!」
智弥と舜也が近づいてくるのを見て、恋嘩をおろそうとしていた愁洩がピタッと動きを止めた。
「あぁっ!!?やっぱ降りんな恋嘩!!」
『どっちよー!!(笑)』
「こんまま行く!!掴まっとけよ!!」
『へっ?』
「「「い゛っ!!?」」」
愁洩が恋嘩をおぶったまま走り出して、仲間達を蹴り倒していく。
「俺をなめんなよーっ!!」
「ちょっ…勘弁勘弁!!」
「いてぇーっ!!」
剄、壟、そして次々に倒されていく仲間たち。
愁洩の背中にしっかり捕まりながら、恋嘩も楽しそうに笑っている。
『あははははっ(笑)』
『なんだかんだゆーて…仲いーやんか(笑)』
「…心配損やったな(笑)」
美蘭がため息をついて、諒弥は楽しそうな仲間たちを見て微笑んでいた。
「待てこらぁ〜!」
『落ちるって〜!(笑)』