俺の女
『美蘭ー??』
美蘭の行動に、意味がわからないまま不安な表情で着いていく恋嘩。
タクシーと聞いて、愁洩が楽しそうに立ち上がった。
「どこ行くん?俺も行くw」
『あんたはッ……ここにいて。』
「えぇ?!ちょっ…待てよ!!」
愁洩を無視して、足速に恋嘩と諒弥を引っ張って家を出ていく美蘭。
―――バタン…
「…一体どーしたんやろなぁ…???」
「さぁー…ひっく…」
既喇と凌介が、閉まるドアをぼーっと見つめながら呟いた。
酒でテンションが上がっている嵩浩は、パッと空気を切り替えた。
「まぁーいーや!酒や酒ぇーwww」
「………???」
愁洩だけが、少し不安そうに、3人が出て行ったドアを見つめていた。
―――そして病院に着いて、診察を受けた恋嘩。
風邪のときとは違う診察に疑問を持つ…。
そして診察が終わり、結果を聞く。
+「やぁ。君達。」
そこにいたのは、この前の医者だった。
『お久しぶりです。先日はお世話になりました…』
+「いやいや…それで…彼女のことやけどね。」
『あたし…どっか悪いんですか…?』
不安そうに医者に問い掛ける恋嘩と、いまだ状況が掴めず、黙ったままの諒弥。
+「いや。おめでとう。」
『……え?』
医者の口から出た予想外の言葉に、恋嘩は耳を疑った。
+「おめでたやで。」
『……やっぱり…』
自分が予想していた言葉に、納得しつつもどこか驚きを隠しきれない美蘭。
恋嘩は、まだ意味が理解できていない。
『え?おめでた??おめでとう??』
「……まさか…」
+「赤ちゃんができたんやで。」
「「「えぇッッ!??」」」
医者の言葉に、やっと理解ができた恋嘩と諒弥が立ち上がって驚いた。