俺の女
『あ…赤ちゃんッッ?!』
「マジかよッ?!」
びっくりして口が開きっぱなしの2人に、医者がニッコリ笑いかける。
+「うん。おめでとう。」
『あ…ありがとうございます…』
『はぁ〜…まだ高1やのに…』
美蘭が心配そうな表情で、隣に座っている恋嘩を見つめる。
+「ここは産婦人科もやってるから…ここに通ってくれるんかな?」
『はぃ…これからよろしくお願いします。』
美蘭が医者に頭を下げた。
そして病院を出て、ぼーっとしている恋嘩。
『……』
『恋嘩?行くで??』
『え…うん…』
このお腹の中に…赤ちゃんが…?
『まぁ…何にしてもおめでたいことやし…おめでとw』
ニコッと笑って、恋嘩の肩をポンッと叩く。
『あッ…ありがとぉ…』
「いやぁ…焦った焦った…マジで?」
『マジみたぃやねー。本人は実感ないみたいやけど(笑)』
いまだ驚いている諒弥と、まだ現実を受け止められないといったような表情の恋嘩。
『全然ないってー!!!…どーしよー……』
『…嬉しくないの?』
『うッ…嬉しいでッ??でも…』
何か複雑そうな表情で、自分のお腹に手をあてる恋嘩。
そんな恋嘩に、美蘭が優しく声をかけた。
『…帰ってからゆっくり愁洩と話してみ。他の皆には…あたしから話すからさw焦らんでいいんやで?』
『うん…ありがと…。』
…赤ちゃんができたことは…すっごく嬉しい。
でも………
このお腹にいるのは……誰との赤ちゃん?
ほんまに…愁洩の子供……なんかなぁ…?