俺の女



『ただいまぁー』





玄関からの美蘭の声を聞いて、ずっと帰りを待っていた愁洩が部屋から玄関を覗いた。





「恋嘩ー!!!おかえりぃーw」





部屋に入って愁洩を見るなり、不安そうな暗い表情を見せる恋嘩。




『愁洩ッ…あんな…??』

「ん?」

『えっと……』





口ごもる恋嘩を見兼ねて、美蘭が恋嘩の背中に手をそえた。





『恋嘩。部屋で話しといで?』

『あ…うん…。』





なんだか妙な空気に、愁洩にもだんだん不安が募る。





「…え……な…なんかあったんけ?(汗)」

『と…とにかく…来て?』

「あ…あぁ。」






2人が部屋へと向かう。





「なぁーにがあったんー???」





扎墅が酒で顔を赤くして、美蘭に尋ねた。


美蘭は立ったまま、酔っ払いや喫煙者に静かに告げる。





『喫煙者に酔っ払い共…真剣に聞ーてや?』

「「「………」」」





なにやら真剣そうな空気を悟って、男たちはその場に正座する。



…空気が異様な緊張感に包まれたまま、美蘭が静かに口を開いた。
< 199 / 321 >

この作品をシェア

pagetop