俺の女



―――そして数週間が経ち……大晦日。





『働けぇー!!!』

「「「はぃー(汗)」」」





美蘭の指導の元、アジトは大掃除に入っていた。





『これも運ぶんー???』





恋嘩がダンボールに手をかけようとすると、それを見た剛軌が駆け寄ってきた。





「あぁ!俺それ運ぶしw恋嘩チャンは座っときぃーw」

『え…でもぉ…』

「いーからいーからwよッ…」

『だ…大丈夫?』

「余裕余裕w」





タッタッタッ…


重そうなダンボールをひょいと持ち上げて走っていく剛軌。





ん゛ー…みんなの優しさは嬉しいけど…あたしもなんかしたいなぁー……。


あ!!!そーや!!!







…しばらくして、時間を見かねた美蘭が、声を張り上げた。





『はーぃ!一旦休憩ー!!!』

「「「はぁぁ〜…」」」





皆が一斉にその場に崩れ込む。





『やっぱ大人数でやると早いなw』

「やなぁ〜…はぁ〜疲れた…」





諒弥も椅子の上にドサッと腰を下ろした。


地べたに座りながら、愁洩が恋嘩がいないことに気づく。






「あれぇ〜ッ…?恋嘩わぁ〜???」

「…なんかいい匂いしーひんけ???」





智稀が呟くと、皆が鼻を効かせた。





「……ほんまやッ!!!」

「台所???」





ドタドタドタ…
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