俺の女



「「「あ〜♪暖まったーw」」」

『しーッ…』

「あれ?恋嘩…寝てんの?」





眠っている恋嘩を見て、表情を和らげる仲間達。





「疲れたんかなー?」

「姐御のひざの上で寝てるーw可愛いーw」





隆峨と剄が、恋嘩の寝顔を覗き込む。



…すると、恋嘩が小さな声で呟いた。





『……おかーさん…』

「…寝言?」





扎墅も、ひょいっ…と少し身を乗り出した。




―――ポロッ…





…寝ている恋嘩の目から一粒の涙が零れた。





「…お袋さんの夢見てんのかな?」





寮が恋嘩の傍にしゃがみ込み、愁洩が黙って、そっと恋嘩の涙を拭った。


その様子を見ながら、恋嘩の頭を優しく撫でて、美蘭が口を開いた。





『この子…お母さんに会いたいんやって。

「…それで…」


「…こいつのお袋さんはどーしてんの?」





茂が少し眉をひそめたあと、愁洩が美蘭に問う。



愁洩の問い掛けに、少し困ったように笑って、美蘭が話し出した。




『恋嘩とあたしのお母さんな。あたし達が小1の時に…あたし達を施設に預けて、どっか行っちゃったんよ。』

「「「………」」」


『恋嘩…ずっと泣いててさ。お母さんのこと大好きやったから…。幼なじみやったあたしは…恋嘩のことばっか慰めてた。』




美蘭の近くにいた嵩浩が、後ろから声をかける。





「その頃から…しっかりしてたんっすね。」

『そーみたいやな(笑)』

「…見つかるといーなw親御さんw」

『…うんw』





諒弥の言葉で、曇ってた気持ちがちょっと楽になった美蘭だった。
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