俺の女



ついた神社は、あまり目立たない所にあるが、多くの人で賑わっていた。


その人の多さに、うんざりする。





『うわぁ〜…人いっぱいやなぁー。』




恋嘩は、ぴょこっと背伸びをしながら、奥のお賽銭箱の方を見る。

そんな恋嘩を横目で見て小さく笑って、きゅっ…っと恋嘩の手を握る愁洩。





「はぐれんよーに手ぇ繋ごかw」

『うんッw』





列に並んで、自分たちの順番を待つ。

仲間たちは、並ぶのが面倒だと言って、途中で列から外れて甘酒などを飲みに行ってしまった。



―――やっと順番が回ってきた。





―――チャリ−ン…


お金を入れて、手を合わせてしばらく祈る恋嘩。





『………』

「…んな熱心になんてお願いしてんの?(笑)」

『これからもずっと…皆と暮らせますよーにっwそんで…ずっと愁洩と一緒にいれますよーにって♪』

「ッッかぁー///マジかよーwwwじゃー俺もッ♪」





パンパン―――





「一生ずーっと恋嘩と愛し合えますよーにッw」

『ww…あ!もー1個忘れてた!!!…元気な赤ちゃんが産まれますよーにw』

「せやなw俺らの子供…元気に産まれてきますよーにッ!!!」


「「「wwwww」」」





2人は顔を見合わせて微笑んだ。




…神様にお願いしたから大丈夫やんなっww


ずーっと愁洩と皆といれて…
元気な子も産まれてきてくれるよなっwww




―――恋嘩は1人、心の中でそう喜んでいた…。
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