俺の女
『うわぁ…』
『これが…本物の喧嘩…???』
目の前の凄まじい光景を、とても見てはいられず、思わず2人は顔を手で覆っていた。
その時、トントン…っと恋嘩の肩を誰かが叩いた。
『…ぇ???誰?美蘭???』
ビクッと驚いて声を上げる恋嘩。
『へ?あたし…なんもしてへんで?』
『え?…じゃー愁洩?』
恋嘩が恐る恐る手をどける。
「「残念でしたぁーw」」
そこには蟷螂連合の奴がいた。
恋嘩は思わず身を縮こめる。
「「へへーwやっぱ近くで見っと可愛いーなぁwお持ち帰りしちゃおっかなーw」」
ガッと強い力で恋嘩の腕を掴む男。
美蘭も驚いて声がでない。
『いやー!!!なにー!?』
「「「???!!!」」」
恋嘩の悲鳴を聞いて、一斉に上を見上げる仲間たち。
「は?!あいつ…いつのまに?!」
「恋嘩チャンが危ねぇ!!!」
「愁洩!!!」
…振り返るが、そこに愁洩の姿はない。
「あれ?!愁洩は?!」
「「おらおらーよそ見してッと死ぬでー?」」
バキッ…
「いってぇッ…」
「大丈夫け?」
諒弥が仲間を気づかう。
「どーってことあらへん。」
「それより上が…」
「上なら大丈夫や」
諒弥が上を見上げながら言うと、仲間たちが頭の上に「?」マークを浮かべた。
「「「は???」」」