俺の女
「「なんやこの連中は!!!」」
「「あんた…こんなに悪そうな人と付き合ってんの?」」
両親達の心無い言葉に、拳を握りしめる恋嘩。
『…なんでそんな言い方ばっかりすんのッ?!』
状況が読めない仲間たち。
そこで、和輝が小さく愁洩に耳打ちする。
「愁洩…誰?この人ら。」
「…恋嘩の親御さんやって」
「え?!見つかったん?!」
驚く仲間たちを軽蔑するように見ながら、美蘭の両親が恋嘩を宥める。
「「こんな連中と付き合っててはいかん!」」
「「そーよ…なにされるか…」」
美蘭の両親にも言われ、目に涙を浮かべて反論する。
『―――っなによ!!!自分らは…あたしら捨ててどっか行ったくせに!!!なんで付き合う友達まで指図される筋合いがあんの?!皆あたしの大切な人やのっ!悪く言わんといて!!!』
バシッ―――
涙を堪えながら自分の気持ちを訴える恋嘩に、恋嘩の父が手をあげた。
「「「!!!!!」」」
「「生意気な口答えするんやない!」」
『―――――ッッ…』
―――場の空気が凍りつく。
恋嘩の目から…堪えていた涙がツゥッ―――っと流れ落ちた。
愁洩は、溢れる感情を押さえ込みながら、拳を握り締め、震わせていた。
『恋嘩ーwできたぁー?』
そこへ…おみくじを引いた美蘭と諒弥が、自分たちのもくくりつけようと、歩いてくる。
『―――――え…?!』
―――そこで、信じられない人物を見て、美蘭が足を止めた。