俺の女



―――ガチャ…





『恋嘩!!!』





恋嘩が部屋を出るなり、美蘭が駆け寄ってきて、恋嘩の肩をガシッと掴む。





『産むやんなっ???おろしたりしーひんよなっ…?』





…美蘭の目も、赤くて腫れている。


きっと美蘭もいっぱい泣いたんやな…。





恋嘩は精一杯の笑顔を美蘭に見せた。





『何ゆーてんのw当た前やんっw』

『――ッよかったぁ…』





安易の笑顔を見せて、恋嘩をぎゅっと抱きしめる。


美蘭…ありがとっ…






「恋嘩チャン!」





…振り返ると、剛軌が笑顔で恋嘩を見つめていた。





『???』

「俺らも働くからw」


「ちょーど自分の小遣いもほしいって思ってた頃やしw」

「新しいバイクもほしーしw」





剛軌のあとに、甲斐と壟が続いた。


さらに、慚と扎墅も続く。





「恋嘩チャンは、なんも心配せんでえーんやで」

「そーそーw」





仲間達の優しい言葉に、心から笑顔になれる恋嘩。




『皆…ありがとっwww』





―――恋嘩の笑顔を見て、愁洩も胸がいっぱいになった。





…こいつらが俺の仲間でよかった。


嫌な顔1つせんと…恋嘩のことを思ってくれてる。


心配すんなって…安心させたってくれる。



俺からの口だけじゃなくて…こいつらからの思いを直接聞けたら、恋嘩も安心してくれると思うしな。



…俺、マジで劉毅でよかったわ。
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