俺の女
…その頃、病院では。
病院のベッドで寝て、痛みが治まるのを待っていた恋嘩の部屋に、先生が入ってきた。
+「…治まったかい?」
『はぃッ…なんとかッ…』
+「今のは前駆陣痛ってゆーてなぁ、出産が近づくと子宮が不規則に収縮するから起こることなんや。まぁ…出産の目安やね。」
『じゃぁ…まだ産まれないんですか?』
恋嘩が問うと、自分の腕時計を見ながら、先生が続きを説明してくれる。
+「陣痛間歇の時間は最初は1時間から30分くらいなんよ。それからだんだん短くなっていって、出産という形になるんやで。」
『へぇ〜…』
+「だから、陣痛が1時間おきぐらいにきたら、産まれるころかもな。いつ始まってもおかしくないから、ちゃんと、覚悟を決めときなや?」
+「お母さんになるんですからねw」
医者と看護婦さんが優しく微笑む。
『はぃw』
『じゃぁこれから入院で…』
+「うん。わかったよ。彼らにも連絡してあげなよ?」
『はぃwありがとぅございます。』
美蘭が頭を下げて、傍で座っていた椅子から立ち上がった。
それを見た恋嘩も、体を起こす。
『あたしも電話したぃ〜w』
『あんた…お腹大丈夫?』
『今は大丈夫やからっw』