俺の女
看護婦さんに連れられてやってくると、座って俯いている美蘭が目に入った。
『………』
「美蘭ッ!!!」
部屋の外で座っていた美蘭の元へ駆け寄り、声を聞いて美蘭も立ち上がる。
『愁洩…皆!』
「はぁッ…はぁッ…」
『あんたら騒がしすぎやでッ!他の人もいっぱいいはんのにッ!』
「すんません…つい…」
「恋嘩は…?」
まだ少し息を切らしながら、諒弥が聞いた。
美蘭は首を振って、ドアのほうを見る。
『まだ……結構時間かかってるみたい…』
「……マジかよ…恋嘩ッ…」
愁洩はドアの前に立つ。
「恋嘩ッ…頑張れッ…!!!」
そして、ドアの前で手を合わせて祈った…。
「頑張れ…姫…」
「頑張れッ…」
「頑張れぇ…ッ」
皆も…祈りつづけた。