俺の女
「ままぁー!ブーブ(車)どこぉ?」
テチテチと、まだ慣れない足どりで歩いてくる徹哉。
『えー?そっちになぁぃ?』
「にゃいよー?」
『あれ?どこやったっけ…』
洗濯物をたたんでいた手を止めて、辺りをクルッと見渡す。
そこへ、徹哉の車を手に美蘭が部屋に入ってきた。
『徹ちゃんwこっちにあったよーw』
「わぁーwみーたんありあとッ!」
『どーいたしましてw』
徹哉が嬉しそうに車を受け取ると…
ピーンポーン…
インターホンの音を聞いて即座に反応する徹哉。
「ままぁー!おたくたーん!」
『はぃはぃ、お客さんなぁ(笑)』
徹哉を抱っこして、一緒に玄関に向かい、ドアの穴を覗いた。
「だりぇー?」
『wwwぱぱ達やでっw』
「ぱぱぁ!?やったぁーw」
―――カチャ…
『お帰りなさーいw』
「ただいまwハニーwww」
ちゅッ…
ドアを開けるなり、真ん前に立っていた愁洩が、恋嘩にキスをした。
『ちょ…///』
「てめぇー!愁洩!!!」
「帰ってきて早々、姫に手ぇ出すな!」
真後ろにいた翔と隆峨が、愁洩の頭をどつく。
「えーやんけーwだって俺の嫁さんやねんしーw」
「あー…なんかウゼぇ…」
愁洩の自慢入りの言葉で、仁の笑顔が引き攣る。
「ぱぱぁーwww」
「おーw徹哉ぁwww」
愁洩は、笑顔で下から見上げている徹哉を抱き上げた。