俺の女



「かいにい!おちえてw」





徹哉が笑っていた甲斐の膝にぴょんっと座って、甲斐を見上げた。





「へ?何を?」

「えいやぁw」

「あかんあかん(笑)」

「えぇ…こおにい!」





次は座っている爻の腕に抱き着く徹哉。





「んー…でも徹哉も将来…必要になるんちゃうけ?ここにおったら…自分の身も守らなあかんし…いつそん時がくるかもわからんで?」





爻が徹哉の頭を撫でながら困ったように言う。





「かと言ってもなぁ…」





翔もため息をつきながら腕を組んだ。


そんな中、壁にもたれて立っていた臾が口を開いた。





「徹哉」

「にゃに?よおにい。」

「もっと大きくなったら教えたるわ」

「やらやらッ!いまがいーのぉ!」





足をじたばたさせる徹哉の傍に寄って、ポンッと頭に手を乗せる。





「我侭ゆーてたら、ままとぱぱに怒られんぞ?」

「むぅ…」





徹哉は眉間にしわを寄せ、口を尖らせて暴れるのをやめた。





「いっぱいご飯食べて…いっぱい遊んで…そんでお前が大きくなったら教えたるから。」

「…ほんちょ?」

「あぁ。ほんまやぞw」

「ほんちょ?ちゅんにい。」





臾の顔を見たあと、竣にも確認する徹哉に、竣も笑いかけた。





「あぁw教えたるwまだ今のお前には早ぇよ。」

「やくちょくやでっ?」





徹哉が小さな小指を差し出した。





「あぁ。約束なw」





その小さな指と、臾の指を絡ませた。


指切りをして安心した徹哉は、ニコッと笑って、再びおもちゃに手をかけた。





「…やるやん臾w」





秀平が声をかけると、臾は少し暗い表情で呟いた。





「…まだこいつは知らんでいい。まだこんなにちっこいんやから…。」


「…そーやな。」





背後から声がして、みんなが振り返った。





「「「愁洩!!!」」」
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