俺の女



―――――…パタン。


家を出て、んーっと背伸びをする愁洩。





「おーっしw今日もいっちょ頑張っかぁーw」

「「なーにを頑張るんですかぁー?」」


「「「!!!?」」」





…忘れもしない声が目の前から聞こえた。


その声に反応して、顔をあげる【劉毅】。



そこにいたのは、因縁の相手…【硫盟】と…



―――――竜馬…





「「お久しぶりですねぇ…何年ぶりですかぁー?」」

「……竜馬ぁ…」





バキッ―――


スタスタと歩いて竜馬の目の前まで行き、竜馬を殴り倒す愁洩。





「「―――ってぇ…さっそく歓迎かよ…」」

「あ゛ぁ…?悪ぃか…」





倒れこんだ竜馬を、上からすごい剣幕で睨みつける愁洩。


そんな愁洩に怯みもせず、竜馬が白々しい表情を向けた。






「「そーいや…お姫様は元気ですかー?」」

「……あ?」

「「特に恋嘩姫のほうは…どーですかねぇ?(笑)」」

「恋嘩の名前を気安く呼ぶな」




その怒りがこもった声と言葉にも、全く動じない竜馬。





「「あん時逃げられて…死にに行ったんか思たのによー(笑)だってボロボロやったしーwあんなことされて生きてられんっしょ?」」

「………」

「「せやのに生きてるとは…さぞかし気の強いお姫様でw」」

「あ゛ー…うっさい。お前もう喋んな。黙れ。死ね。」





我慢なんてする気は更々なかったが、我慢の限界にきた愁洩は、ギロッと竜馬を睨みつけて、片手で竜馬の胸倉を掴み上げた。



その反応に満足したかのように、竜馬が笑みを浮かべる。







「「くッ…(笑)俺が…許せんてか?」」
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