俺の女
【硫盟】側にも、衝撃が走った。
「「竜馬さんが…?」」
「「自分の親をッ…?」」
「「ふッ…そーや…俺が殺した。」」
下を向きながら、半笑いでボソッと呟く竜馬。
「「なんで…」」
カズが竜馬のほうに一歩踏み出しかけたが、足を止めた。
竜馬は下を向いて笑いながら、両手を震わせる。
「「俺を…この俺を捨てたんやぞッ…?許せんやろーが…」」
「「捨てられたなら…俺たちだって…」」
【硫盟】の1人が声をあげるが、そんなものは竜馬には聞こえない。
「「黙れ…俺は…可哀想なんや…あの親のせいで…俺は人生の道を外した…。あいつらのせいで…やから…殺したったッ…(笑)」」
笑いながら、とんでもないことを言い出す竜馬。
その怖いくらいの表情を見て、ヒロも一歩後ろに下がる。
「「わ…笑ってる…」」
「こいつはイカレとる…。知らんのけ?麻薬使っとること」
「「「―――ッ!!!竜馬さんが…麻薬ッ?!」」」
「おいおい…マジかよ…!」
何も知らなかった【硫盟】はもちろん、【劉毅】側の竣も声を上げた。
「「俺は捨てられた…俺の人生を壊されたッ…可哀想なんや…俺は可哀想な子やぁ…」」
「…俺らだって皆捨てられて…人生の道を1回外れた。」
愁洩が話し出し、ゆらっ…と愁洩に目を移す竜馬。
「けどなぁ…道外れたから…こいつらに出会えた。恋嘩に出会えた…徹哉にも出会えた。だから俺は…この生き方でいいと思ってる。」
「「…なんやと…?」」