俺の女
「…捨てられたから親を殺す…。自分の気にくわんもんは全部自分の前から消そうとする…。んな糞みてぇな理論には…誰も着いてかんぞ。」
「「…ふッ…バカか。俺には仲間達がいる(笑)なぁ…そーやろ?」」
「「「………」」」
竜馬が同意を求めて仲間を振り向く。
だが、【硫盟】一味は竜馬から目をそらした。
「「…どーした?」」
「「…お前が…人を殺めたなんて…」」
「「俺らは…そんな奴についてたんか…」」
そう言って、カズとヒロは鉄パイプを手放した。
カラァン…
2人の呟きを聞いて、竜馬は顔をしかめる。
「「…お前ら…?」」
「「正直…もう竜馬さんには着いて行けないっす…」」
「「すいません…」」
2人に続いて、他のメンバーも次々に鉄パイプを手放す。
カラァン…カララァン……
「「…なんやとッ…?この俺に…逆らうんか…?」」
竜馬の目の色が変わった。
「…っち。薬が切れたか」
それを感じとった愁洩が、小さく呟く。
「「俺に逆らう奴ぁ…皆殺しやぁ…」」
竜馬は腰からナイフを取り出した。
「「「げッ…」」」
それを見て驚く【劉毅】。
「あいつ…ナイフなんか持っとんのけッ…」
嵩浩が鉄パイプを握りしめ、愁洩が俯いたまま呟く。
「……やめろ竜馬…」
「「…お前や愁洩…お前が変なことこいつらに教えるから…こいつらは狂ってもーた…お前のせいや!」」
愁洩は顔をあげて竜馬を睨みつける。
「別にこいつらは狂っとらんやろ…狂ってんのはお前や…竜馬。」
「「黙れ!俺は狂ってなんかない…俺が全部正しいんやッ!!」」