俺の女


『カズ!!!』





恋嘩を助けようとカズの腕に手をかけようとした美蘭の手を、さらに後ろから引っ張るヒロ。





「「お前もや、美蘭」」

『はッ?!ちょッ…』

『ぃーやー!!!』







――――――――



「姫ーwこれ買ってー♪かっぱえびせん☆」





爻たちが持ってきたお菓子を振り回しながら、恋嘩たちがいた場所に戻ってきた。





「…あり?姫は???」





2人がいないことに気づき、與氣が辺りを見回した。





「―――っおい!あれ…姫ちゃうけ?!」





甲斐が指さすほうを、みんなが一斉に見る。





「どこ???」

「…姫やん!!!」

「なんで男に…」





臾が背伸びをしていると、隼莵が恋嘩たちを見つけた。


そして既喇が、傍にいる男たちを不審に思う。





「あれちゃうん?!前の…」

「…やろーな…」

「つーか明らか嫌がってるやろ!!!」

「早く助けねーと!!!」





裕兎と歃斗と屡尉と弘毅が言い合っていると、愁洩がのんきに顔を覗かせた。





「おぅwおめーらw恋嘩は?」

「てめーら!のん気なことしてんな!!!姫が…」

「…は?」



慚の言葉のわけがわからないといったように首をかしげながら、愁洩と諒弥が恋嘩と美蘭の方を見る。





「………」





男と一緒にいて、嫌がっている恋嘩たちを見て、愁洩は無言で恋嘩の元に近づいていった。



諒弥も後を追い、その後ろに全員ついてきた。
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