俺の女



「「は?知ってるに決まってるやんけ(笑)あのすげー族やろ?知らん奴のほうがおかしいわ(笑)」」


「その劉毅賊の頭が…俺らやけど?」


「「「…は?」」」





こバカにしたように笑うカズに、諒弥が冷静な表情で言い放った。


…その瞬間、2人の男の表情が一気に変わった。


その2人の顔色を見て、愁洩がニヤリと笑って、自分の背後を親指で指さした。





「んで…後ろにいる奴らがその仲間達w」


「「はあ?!」」

「「劉毅…???お前らそんな奴らの頭とッ…」」





目を丸くしながら、恋嘩と美蘭に視線をうつすヒロ。


美蘭はヒロを睨みつける。





「「…ちッ…」」

『離してってばあー!!!』





カズが舌打ちしながら、恋嘩の腕を軽く持ち上げる。





「てめーら…死にたくなかったら…」

「「……」」

「その子ら離して…とっとと失せろ」





愁洩が鬼のような冷たい鋭い目で睨む。


その殺気に、少し怯んでカズが1歩後ろに下がる。





「「……ちくしょー…」」





そしてカズが恋嘩の腕をブンッと振り離した。


その勢いで前によろける恋嘩。





『わッ…』

「「…これで逃げられたと思うなよ…」」





そう小さく言って、カズとヒロはその場を去った…。
< 56 / 321 >

この作品をシェア

pagetop