俺の女
「「さぁーて…お話も終わったようやし。殺りますかぁー。」」
竜馬が手を叩いて、ニヤッと笑う。
愁洩は恋嘩の頭をポンッと叩いて、ゆらっ…と立ち上がった。
その鋭い目つきは、周りの空気を深い闇と化す。
「…上等やんけ……てめぇら…恋嘩と爻をめちゃくちゃにしやがって……死んでも許さん…ぶっ殺す。」
血走った目で拳を握りしめた愁洩を前に、バッと手を突き出して竜馬が口を開いた。
「「おーっと…先言っとくけど…おめぇらが負けたらその女はもらうからな。」」
『!!!!!』
「「「あ゛ぁ?!」」」
竜馬の宣言に、恋嘩は体を震わせ、仲間たちは更に怒りを募らせる。
そんな中、愁洩は冷静に吐き捨てる。
「あ?誰がおめぇらなんかに負けっかよ…」
カラン…カラン…
硫盟の方は全員、鉄パイプを持った。
『そんな…卑怯やんっ!!!こっちはなんも持ってないのにっ…』
「「喧嘩に卑怯も糞もあるかぁ…(笑)」」
「「殺りゃぁ勝ちっちゅーわけ」」
『そんなんっ…』
「大丈夫や、姫。」
恋嘩が青ざめる中、聖が恋嘩の前に立ちながら言った。
『え?!』
「これはあいつらにハンデや。」
「殺って奪い取りゃぁいいっちゅー話。」
恋嘩を安心させるように、仁と慚が笑顔を向ける。
「「おぉ…言ってくれるねぇ…」」
「「今無駄口叩いたこと…後悔さしたるわ…」」
「「………殺れ」」
「「「おらぁぁぁ!!!」」」
ガキィン…ガッ…
竜馬の一言で、恋嘩の目の前で喧嘩が始まった。