俺の女





「むしろ…お前がいてくれっと…頑張れる……てゆーか…」





ボソボソと、少し恥ずかしそうに呟く愁洩を、少し覗き込むように見つめる恋嘩。





『…そーなん?』

「あぁ…。なんでも頑張る気になれんねん」

『そっかぁ…w』

「おぉー……やからっ!!もぉーそんなこと考えんなよっ!!」





嬉しそうな笑顔を見せる恋嘩を見て、ホッとすると同時に、恥ずかしい気持ちを吹き飛ばすように、愁洩はぐしゃぐしゃっ…と恋嘩の頭を撫でた。





そうして、恋嘩のおでこに手をうつす。





「うぁー…かなり熱いなぁ…また上がってきたんちゃうけー?」

『そ…ぉ…?』

「…ちょっとやべぇって…救急車呼ぶか?」

『んーん…明日どうせ行くんやし…大丈夫…やでっw寝よ。おやすみぃ…ケホッ…』

「…おやすみ…」







笑顔で目を閉じる恋嘩だったが、それが無理をして作った笑顔だということはわかっていた。



けれど、もう寝たほうがいいと思った愁洩は、それ以上恋嘩に声をかけなかった。
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