俺の女
「来た!!!」
「医者や医者や!!!」
愁洩と勝善が真っ先に玄関に走ってドアを開けた。
+「おはよーございまーす。」
立っていたのは、白い衣服を身にまとった背の低い、白髪まじりの医者だった。
その医者に、諒弥が軽く頭を下げる。
「どーも…わざわざすぃません…」
+「いやいや…いいんですよ。それで…大変なお嬢さんはどこやいな?」
「こっちや!!!早く診たってくれ!」
愁洩が医者の腕を引っ張った。
医者は地面に置いた鞄を持ち上げて、愁洩につづいた。
+「よしきた。でも君らもすごいケガじゃないか…」
昨日の喧嘩の傷が癒えるはずもなく……傷だらけの男たちを見て、医者が顔を若干しかめた。
剄がそこで大きく首をふる。
「俺らはいいんすよ!先に姫のほう診たってーや!」
+「わかったわかった。」