俺の女



『う゛〜…』

「…どーした?」





呻き声をあげた恋嘩の傍に、愁洩が駆け寄る。





『頭痛い…』

「なんとかしてやりてぇけど…」





慚が何もできないことに、辛そうに唇を噛んだ。





「あっ……水かアクエリ飲むか?」





さっきの話の中で、水分を取れということを思い出した愁洩。





『アクエリ…』

「おし。俺とってくるわ。」





壟が部屋を出ていくのを見て、恋嘩がゆっくりと口を開く。





『ありがとー…ケホッ!!!』

「大丈夫け?」





愁洩が恋嘩の頭を優しく撫でる。


そこへ、医者や美蘭たちが戻ってきた。





『ん゛ー…あ…せんせぇ…』





恋嘩が、枕元にきた医者の服の裾をクイッと引っ張る。





+「ん?どーした?」

『皆にうつりませんか…?』

+「うつるかもしれないねぇ…。マスクしとこうか。」

『はぃ…』





医者からマスクを受け取って口につけ、ゆっくり息を吐く恋嘩。



そんな恋嘩の行動を見て、愁洩がため息をつきながら恋嘩の手を握った。





「お前…こんな時にも俺らのこと心配すんなって…」

『だってぇ…』
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