女嫌いな年下のおとこのこ



「直ぐにという話じゃないからまた返事を聞かせて欲しい。とりあえず今は仕事の引き継ぎを優先してくれるかい?」
「…はい。分かりました」


その後は引き継ぎに関する内容と今後進めていく段取りの確認をし、近いうちにまた各社へ担当変更の挨拶へ向かう事を話し打ち合わせを終えた。

部長が退室したのを見送り、タブレットを操作しながら並んで座る飛鳥に声をかける。


「飛鳥くん、1ヶ月後には挨拶回りに行くからスケジュール調整しておいてね」
「分かりました」
「あとは各所への連絡と…書類作成の注意点や市場調査についても追々教えておくとして後はマーケティングのリサーチ方と…」


ぶつぶつと呟くように必要事項を確認していると、白河さんと飛鳥から声がかけられる。


「ひとまず昼に行きませんか」
「え、もうそんな時間?」


どうやら打ち合わせに熱が入り時間を勘違いしていたようで、とっくに昼休みに突入していた。


「わあごめん!またやっちゃった…教えてくれてありがとう」
「いえ」

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