女嫌いな年下のおとこのこ
てっきり美人の瑞希が受け手側だと思っていたがそうではないらしい。
そういえば確か一ノ瀬もそんな事を言っていたような…と、興味が無さすぎてスルーしていた事をぼんやりと思い出していると、不意に瑞希の手が脚の付け根を撫でた。
「…っ」
「自分から言ったんだ。気張れよ、聖」
そう言って妖艶に笑う瑞希は酷く美しく、自分を食もうとするただの男である事を思い知る。
けれど瑞希にならどうされてもいいと思えるくらい、彼に溺れているのも同時に自覚した。
夜は長い。
瑞希を想っていた分も、これから離れる事になってしまう分も…一緒にいられる間は精一杯に彼を愛そうと、聖は心の中でそう決意した。