女嫌いな年下のおとこのこ



「男性相手でも、浮気だって思っちゃうからね」
「……」


聖の言葉にゆっくりと手を顔に当て、俯きながら深いため息をついた。


「何を心配しとんだお前は」
「だって元々は瑞希くん男性の方が好きだったし…」
「馬鹿が。俺の根っこは最初からお前なんだよ」
「どういう事?」


改めて口にしようと思えば妙に恥ずかしく、視線を逸らしながら頭を掻く。


「自覚が無かっただけで、最初から聖に惚れてた。だから年上ばっか手ェ出して変な女に捕まったし、同性相手でもお前みたいな手のかかる野郎ばっか選んでたわ」
「…そう、なの?」
「3年前に再会した日から、世話焼きてえのも抱きてえって思うのも聖だけなんだよ」


正直ここまで言うつもりは無かったが、別にいいと思った。

それで聖がこの求婚に頷いてくれるなら。



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