女嫌いな年下のおとこのこ
三章





瑞希との同居生活にも半分を切り、3回目の月曜日を迎えた。

今朝もいつも通り弁当を準備してくれ、ただそれを渡される際にすごい顔をされていたのは若干引っかかるが、始業する頃には頭の中はすっかり別の事に塗り替えられていた。


「新人教育、ですか」


今年度に入社した新入社員が研修を終えていよいよ配属となり、聖の部署にも数人入ってきた。

これまでも何人か後輩に仕事を教えてきたことはあるが、今回はまた少し事情が違っていた。


「うちに入ってきた子の中に1人フランス語が話せる子が居てね。これまでそれらの案件は全て白河さんに任せていたけど、いずれはその子と業務分担してほしいんだ」


確かに主任に昇進してからはこれまでの業務に加え色々と任される事も増えていたので、部長からの指示は正直言って有難い話だった。

もちろん二つ返事で了承し、詳しい話を部長とそこに課長加えて詰めて、その例の新人を迎える事にした。






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