女嫌いな年下のおとこのこ
四章




月曜日の朝イチに会社へ1週間リモート勤務にすると伝えた際の上司の反応は酷かった。

「男日照りのお前にもようやく春か!?」と笑われ、日頃の恩さえなければ色んなハラスメントで訴えているところだ。


それはさておき週末は何かと忙しく、事情聴取で警察へ呼ばれた瑞希の付き添いに加え、必要なものの買い出しに平日の作り置きであっという間に休日は終わり本日から仕事との両立になる。

聖は初日にして改めて瑞希のスペックの高さを目の当たりにしていた。

元々マルチタスクは苦手なのもあるが、両立は思っていた以上に難しく、仕事を定時に切り上げた後もやる事が多くてんやわんやしていた。

見かねた瑞希がタオル類の洗濯物を片付けてくれたり洗剤類の補充など腕に負担のかからない家事を請け負ってくれたが、自分が全部やると豪語した手前申し訳なかった。


そして以前は「微妙に不味い」レベルだった料理だが、瑞希のアドバイスに従いレシピ通り分量をきちんと測って調理した事により「普通」レベル位までには上がり、今夜もそれらは食卓に並べられていた。




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