女嫌いな年下のおとこのこ



今現在対面する瑞希は聖と目が合うと怪訝な顔をして「何一人で笑ってんだ気持ち悪い」と辛辣な言葉を吐き、通常運転だ。

これが世に言うギャップ萌えというやつか、と聖は何処かズレた感想を抱いていた。

「何でもないよ〜」とのんびりとした口調で言いら先に食事を終えた聖は立ち上がり、自分の食器をキッチンに置いた。


「私お風呂の準備してくるから、食べ終わったらシンクにだけ持ってきておいてね」


そう言い残してリビングを出て短い廊下を歩く。

洗面所に入りタオルや着替えを軽く用意した後、腕と脚の裾を少し捲り上げてから風呂場に足を踏み入れて軽く湯船を洗い、泡を流す。

瑞希はまだ入浴は出来ないがこの頃には聖もすっかり浴槽に浸からないと風呂に入った気にならなくなっていたので、このままお湯を張ろうかと給湯ボタンに手を伸ばしかけて、止めた。

今これをしてしまうとキッチンのお湯の出が悪くなるのでそちらから先に片付けた方が効率良さそうだと思い至り、栓だけ締めて再びリビングへ戻った。



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