初めてはマカロンより甘くして
【05.】初めてはマカロンより甘くして
「............っ、み、ゆ、ちゃん、」
目の前には、
私の名前を呼びながらも顔が真っ赤の壮介。
そんな壮介が可愛くてって仕方なくて。
「ふふっ。ねぇ、壮介。マカロン、食べる?」
差し出したのは、
こっそり、部屋に持ち込んでいたマカロン。
「............み、ゆ、ちゃん、これ、」
「うん。お持ち帰りしてきたマカロン」
「............まかろん、、美味しい、よね、」
そのマカロンを、
見せるなり、動揺している様子の壮介。
だから、1つの賭けを私はする。
「ねぇ、壮介。私の方が美味しい、よ、」
抱きしめるだけじゃなくて、
もっと、壮介に触れて欲しいから。
その行動や言動が、たとえ、
小悪魔のように見えたとしても、
──────初めては壮介がいい。