浅黄色の恋物語
 2000年3月、ぼくはその施設を去りました。 悔いは無かった。
それでハローワークに離職票も出して、、、。
でもそこには{自己都合}と書いてありました。
 もちろんこれでは失業保険の対象にはなりにくい。 緊張しましたよ。
ところがそれを見た職員さん 言うんですね。 「あそこなら平気で解雇するだろうから懐古認定しますよ。」って。
 ちょうど介護保険がスタートする直前のことです。 「あそこならね、儲けにならんと思えば平気で解雇しますから、、、。」
それで失業保険の手続きをしようと思ってハローワークに行きました。 そしたら、、、。
 「こんな求人票が出てるんですけどどうしますか?」って相談員に聞かれました。
聞いてみると叔母が働いていた老人ホームです。 すぐに決めましたね。
でもそこは環境が悪かった。

 そのおまけにこの頃、妹が家出しましてとんでもない騒ぎを巻き起こしていたんですよ。
妹にくっ付いている男が何とも言えないチンピラで、、、。
何の関係も無いのにこいつが脅迫騒ぎを起こしたわけ。 ぼくが住んでた団地の前で。
団地から逃げていたから直接会うことは無かったんだけど、翌日ホームに聞いてみた。
 「気を付けたほうがいいな。 変な女があんたの周りを嗅ぎ回ってるから。」って事務長さんに言われた。
それでそのホームを辞職したんですよ。 騒がれたくなかったしケガ人を出されても困るから。
兎にも角にも2000年代は変な事件ばかりで困っちゃいましたよ。
極めつけは妹とその男が引き起こした訳の分からん結婚詐欺でしたね。
 さやかとか房江とかいう女が浮き沈みして気付いた時には300万の借金だけが残ってました。
房江は特にひどくて福岡から新潟へ飛んで行って食えないからって生活費を要求してきましてね。
 メールだけだったから余計に混乱したんです。 福岡を逃げ出してからその正体が分かったんですけど、、、。
そんな闇を潜り抜けて耐え抜いて今が有るんですねえ。
それまでは本当にしんどかった。
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