『夢列車』   ~過去行き、未来行き~
 今日の仕事は比較的楽だった。
 交通量が少なかったせいだ。
 木曜日というのが関係あるのかどうかわからなかったが、交通量が少ないと神経への負担が軽くなるので、仕事が終わったあとも余力が残っているのを実感できる。
 そのせいもあって、今日は自分から松山さんを食事に誘った。
 何回か続けて誘いを断っていたのでそれの穴埋めという意味合いもあったが、それだけでなく、高松さんの件をこれ以上胸の内にとどめておくのが難しくなっているという理由もあった。
 とにかく誰かに話したかった。
 
 
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