結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。
白紙
優仁のご両親に挨拶をして私たちは結婚の準備を始めた。本当なら顔合わせや結納をしたりするのだが、私が妊娠していたし安定期に入るまではやめておこうということだった。
プロポーズされてから友人だった頃よりも優しく甘くなった優仁がもっと好きになっていくのを感じる。検診も順調で悪阻は大変だけど、仕事も普通にできていた。
とても幸せで、ちゃんと告白してよかった。
「最近幸せそうね、花耶。体調は戻ってないみたいだけど」
「うん、ちょっとね。ふふ、また桃花にはちゃんと話すよ」
「楽しみにしてるよ、今日も一緒だし頑張ろっかね」
朝、出勤して更衣室で白を基調とした制服に着替えるとピンク色のスカーフを取り出して蛇腹折りをして襟の部分にあるスカーフを通す部分に通してリボン結びをして形を整える。
「花耶、スカーフ確認しよ」
お互いに身だしなみの確認をしてから更衣室を出た。出勤の打刻をするために顔認証をする。
そして、クルーミーティングのためにミーティングルームへと向かった。このミーティングは、今日一日のチームとの顔合わせでもあり今日の乗務列車の運行情報をチェックをして伝達事項や携帯品の確認をする出発点呼を皆で確認してホームへと向かった。