結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。



「夜更かし? 望月さんがまた珍しい。まぁ、チーフパーサーになったばかりだし、今日は早く帰ってゆっくり休みなね」

「ありがとうございます」


 ミサさんはお昼ご飯に行ってしまった。
 彼女を見送って、制服に付いているまだ新しい紫紺色のバッチに触れる。それは今年昇格してチーフパーサーになった証だ。

 これから頑張ろうって思ってたのに、これじゃあチーフの仕事なんてできないかもしれない。ミサさんみたいになりたいって思ってたのになぁ、と考えていると所長が帰ってきたのを見て声をかけた。



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