結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。
「……はぁ、緊張する」
ここに入ったら、数時間後には結果がわかってしまうのだと思ったら心臓がバクバクしてきてそれを誤魔化すように息を吐いて深呼吸を二回してからクリニックに入った。
クリニックに入るとホテルのフロントのような綺麗な空間が広がっていた。受付と書かれているカウンターに行くと、サービスカウンターのお姉さんのような綺麗な受付の人が迎えてくれた。
「おはようございます、初めての方でしょうか?」
「はい、昨日予約して……望月といいます」
「十一時のご予約ですね。まずは、こちらは受付番号です。早速なんですが、問診票を入力お願いしたいします。受付番号の下にあるQRコードを読み込んでいただいて【苑夜クリニック問診票】と書かれているのでそちらから入力をお願いします」
受付番号表を貰い、受付に近い席に座って問診票をスマホで入力を始めた。
名前や生年月日に連絡先の基本的な情報に今回受診の目的に生理についての質問に一つ一つ答えていって送信ボタンを押して数分で受付の方が新しい診察券を持ちこちらにきた。
「問診票ありがとうございました。こちらが診察券になります」
その診察券はクレジットカードのような感じの素材で丈夫そうで光沢があった。名前は裏面にあり、プライバシーに気遣っているのがわかるしお洒落だ。