結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。



 それから番号で呼ぶからと言われて待っていればモニターに番号が出て中待合に入るようにと表示されて中待合に向かうと、それはまたホテルの客室の廊下のような雰囲気に白を基調にしているためか開放感があった。
 数分で問診室に呼ばれてさっきの問診票を確認されながら詳しく聞かれてから検査室に向かう。

 個室のような部屋に通されると手前にはトイレがあり血液検査をする際によくあるテーブルに内診ベッドがあった。尿検査をトイレでして、看護師さんに採血をされ内診台に座り触診と超音波検査をしてもらいまた待合室に戻った。

 一通りの検査が終わり、番号が呼ばれるまで待っていれば診察A室に呼ばれた。中には優しい笑みをしている四十代くらいの女性医師がいて「こんにちわ。望月花耶さんね」と名前を確認される。

 もし、本当に妊娠していたらどうしよう……と心臓がバクバクしてくる。


「検査お疲れ様でした、妊娠されていますね。今、九週に入った頃よ。エコー見てみましょうね」


 お腹の中に赤ちゃんがやっぱりいるんだ……嬉しいという感情よりもこれからどうしようという気持ちが大きい。


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