結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。



「……あれ、望月さん?」


 私が立てないままでいると、そこで声を掛けてくれたのはここにいるはずのない清水川さんがいた。


「どうして、っ」

「コインパーキングにある車を取りに来たんだよ。それよりもまずベンチに行こうか。少し我慢して」


 彼は私を抱き上げると横抱きにして彼からしたら数歩のベンチに連れて行かれてベンチに座らして下さった。


「本当は救急車を呼ぶべきだけど、俺が連れてくよ。すぐそこに車があるんだ、少し行ってくるからそこで待っていて」

「はい、すみません」


 また迷惑をかけてしまった、なんで私は迷惑ばかり……


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