結婚白紙にされた傷心女子は、再会した御曹司に求婚される。
頼れる人なんていない



 佐倉先生に出迎えられた私は、清水川先生とはお礼を言って別れ産婦人科へ向かう。産婦人科の中にある処置室①と書かれた部屋に入ると、診察を受けた。


「なんとなくだけど話は聞いたよ。検診の帰りだったんだね、今は体の調子はどう」

「少しだけ、いいです」


 私は母子手帳を出すと先生に渡した。


「ありがとう、一度拝見するね」


 佐倉先生は母子手帳を受け取ると、今日の検診で検査をしてもらった結果のページを開いた。


「体重、結構減ってるね。食べたり飲んだりするの辛い?」

「そうですね、少し」

「そうだね、じゃあ、今回も点滴をしよう。……じゃあ、点滴室に案内するね」


 そう言うと看護師さんがやってきて点滴室へと案内して下さった。点滴室のベッドに寝転がると手早く看護師さんは点滴の用意をしていた。


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