行き場を失くした私を拾ってくれたのは、強くて優しい若頭の彼でした
辛い過去は忘れて新たな未来を
『この疫病神!!』
幼い頃から、いつも言われ続けてきた言葉――。
両親は私が物心つく前に事故で亡くなり、私は母方の祖母に引き取られた。
だけど、それは望まれたものではなくて、仕方なくのこと。
結婚を反対されていた私の両親は親類から勘当されていて、父方の祖父母は私の存在自体を疎ましく思っていた。
母方の祖母もあまり良くは思っていなかったみたいだけど、自分の娘がお腹を痛めて産んだ子供ということで、仕方なく私を引き取ってくれたようだった。
可愛がられなかったけれど、人並みの生活は送れていたから不満は無かった。
だけど中学入学を目前に祖母が病気で他界してしまい、今度は母の姉である伯母に引き取られ中学、高校は通わせてもらえたけれど、常にお荷物だと言われ続けていた私は高校卒業と共に就職を決めて家を出た。
仕事はそこそこ大きな企業の事務職で、寮が完備されていて待遇も良くて、何とかやっていけそうだった。
仕事にも慣れ、少しずつ新たな生活に馴染み始めていた矢先、職場でセクハラに遭い、暫くは我慢をしていた。
しかも相手は社長の息子だったから周りに言うことも出来ず、ひたすら耐え続けた。
でも、働き始めてから一年と少し、職場の飲み会の帰りに襲われかけたことで我慢の限界を迎えた私は上司に相談をしたものの取り合っては貰えず、更には相談したことが本人にバレて根回しされ、社員たちからも疎外された私は虚言癖があると噂され続け、耐えきれなくなって仕事を辞めることになった。
幼い頃から、いつも言われ続けてきた言葉――。
両親は私が物心つく前に事故で亡くなり、私は母方の祖母に引き取られた。
だけど、それは望まれたものではなくて、仕方なくのこと。
結婚を反対されていた私の両親は親類から勘当されていて、父方の祖父母は私の存在自体を疎ましく思っていた。
母方の祖母もあまり良くは思っていなかったみたいだけど、自分の娘がお腹を痛めて産んだ子供ということで、仕方なく私を引き取ってくれたようだった。
可愛がられなかったけれど、人並みの生活は送れていたから不満は無かった。
だけど中学入学を目前に祖母が病気で他界してしまい、今度は母の姉である伯母に引き取られ中学、高校は通わせてもらえたけれど、常にお荷物だと言われ続けていた私は高校卒業と共に就職を決めて家を出た。
仕事はそこそこ大きな企業の事務職で、寮が完備されていて待遇も良くて、何とかやっていけそうだった。
仕事にも慣れ、少しずつ新たな生活に馴染み始めていた矢先、職場でセクハラに遭い、暫くは我慢をしていた。
しかも相手は社長の息子だったから周りに言うことも出来ず、ひたすら耐え続けた。
でも、働き始めてから一年と少し、職場の飲み会の帰りに襲われかけたことで我慢の限界を迎えた私は上司に相談をしたものの取り合っては貰えず、更には相談したことが本人にバレて根回しされ、社員たちからも疎外された私は虚言癖があると噂され続け、耐えきれなくなって仕事を辞めることになった。