行き場を失くした私を拾ってくれたのは、強くて優しい若頭の彼でした
男の人に抱く感想じゃないだろうけれど、笑顔の相嶋さんは少し少年っぽく見えて可愛いなと思う。
言ったらきっと嫌がられるかもしれないから、それは言わないけれど。
「あの、相嶋さん――」
話を続ける為に彼の名前を口にすると、
「心、俺らはこれから同じ家で生活をする、言っちまえば家族みたいなモンだ。いつまでも『相嶋さん』なんて他人行儀な呼び方はちょっとな……。俺のことは名前で呼べ。いや、俺に限らず、この家に住んでる連中のことは皆名前で呼んでくれて構わねぇ。言ってみろ」
これから一緒に暮らす間柄だから苗字で呼ぶのは他人行儀で嫌だと名前で呼ぶよう指摘された。
「えっと……八雲……さん……」
「ああ、それでいい。七星のことはもう名前で呼んでるみてぇだな?」
「はい、あの、本人から名前で呼んで欲しいと言われたので」
「まあ、アイツは誰に対してもそういう奴だからな。愛斗や新、博のことも名前で呼んで問題ない。恐らくアイツらもお前を『心』と名前で呼んでくるだろうからな」
「はい、分かりました」
いきなり名前で呼ぶことになって戸惑いはあったけど、口にしてみると案外すんなり呼べたので安堵する。
御堂さんや黒尾さんたちのことはまだ呼べてないけど、八雲さんや七星さんの時と同様に名前を呼ぶだけだと割り切れば、きっと大丈夫だろうと思った。
言ったらきっと嫌がられるかもしれないから、それは言わないけれど。
「あの、相嶋さん――」
話を続ける為に彼の名前を口にすると、
「心、俺らはこれから同じ家で生活をする、言っちまえば家族みたいなモンだ。いつまでも『相嶋さん』なんて他人行儀な呼び方はちょっとな……。俺のことは名前で呼べ。いや、俺に限らず、この家に住んでる連中のことは皆名前で呼んでくれて構わねぇ。言ってみろ」
これから一緒に暮らす間柄だから苗字で呼ぶのは他人行儀で嫌だと名前で呼ぶよう指摘された。
「えっと……八雲……さん……」
「ああ、それでいい。七星のことはもう名前で呼んでるみてぇだな?」
「はい、あの、本人から名前で呼んで欲しいと言われたので」
「まあ、アイツは誰に対してもそういう奴だからな。愛斗や新、博のことも名前で呼んで問題ない。恐らくアイツらもお前を『心』と名前で呼んでくるだろうからな」
「はい、分かりました」
いきなり名前で呼ぶことになって戸惑いはあったけど、口にしてみると案外すんなり呼べたので安堵する。
御堂さんや黒尾さんたちのことはまだ呼べてないけど、八雲さんや七星さんの時と同様に名前を呼ぶだけだと割り切れば、きっと大丈夫だろうと思った。