行き場を失くした私を拾ってくれたのは、強くて優しい若頭の彼でした
戸惑いと不安
ひとしきり泣いた私は相嶋さんと共に屋上から降りていくと、下では二人の男の人が待ち構えていた。
一体誰なのかと少しだけ構えていると、
「大丈夫だ、こいつらは俺の舎弟だ。怖がる必要ねぇ」
横で支えて歩いていた相嶋さんがそう説明してくれた。
「兄貴! 無事でしたか!」
「その女が保護したっていう?」
一人はアッシュブラウン色のウルフヘアをハーフアップにした男の人で、もう一人は前髪が目に隠れそうなくらいに重めな金髪ウルフヘアの男の人。
どちらもチャラそうな雰囲気を纏っているのは服装が派手だからなのかもしれない。
「心、コイツが渡利 七星。こっちは御堂 愛斗だ」
「あ、初めまして、雛瀬 心です……」
「どーも! 心ちゃん、よろしく!」
「……よろしく」
ハーフアップスタイルの方が渡利さんで、金髪ウルフヘアの方が御堂さん。
見た目はチャラそうなのに、見た目通りなのは渡利さんだけのようで、御堂さんはどこか素っ気ない。
「悪いな、迎えに来てもらって」
「いや、当然のことっすよ! ささ、心ちゃんはこっちに乗って」
「あ、はい……」
相嶋さんを御堂さんに任せ、私は渡利さんに案内されて少し先に停まっていたワゴン車の後部座席へと乗り込む。
そして、後に続くように相嶋さんが私の隣に座ると、運転席に渡利さん、助手席に御堂さんがそれぞれ座った。
一体誰なのかと少しだけ構えていると、
「大丈夫だ、こいつらは俺の舎弟だ。怖がる必要ねぇ」
横で支えて歩いていた相嶋さんがそう説明してくれた。
「兄貴! 無事でしたか!」
「その女が保護したっていう?」
一人はアッシュブラウン色のウルフヘアをハーフアップにした男の人で、もう一人は前髪が目に隠れそうなくらいに重めな金髪ウルフヘアの男の人。
どちらもチャラそうな雰囲気を纏っているのは服装が派手だからなのかもしれない。
「心、コイツが渡利 七星。こっちは御堂 愛斗だ」
「あ、初めまして、雛瀬 心です……」
「どーも! 心ちゃん、よろしく!」
「……よろしく」
ハーフアップスタイルの方が渡利さんで、金髪ウルフヘアの方が御堂さん。
見た目はチャラそうなのに、見た目通りなのは渡利さんだけのようで、御堂さんはどこか素っ気ない。
「悪いな、迎えに来てもらって」
「いや、当然のことっすよ! ささ、心ちゃんはこっちに乗って」
「あ、はい……」
相嶋さんを御堂さんに任せ、私は渡利さんに案内されて少し先に停まっていたワゴン車の後部座席へと乗り込む。
そして、後に続くように相嶋さんが私の隣に座ると、運転席に渡利さん、助手席に御堂さんがそれぞれ座った。