Bravissima!ブラヴィッシマ
披露宴は、笑顔と音楽に溢れる楽しい時間だった。

如月フィルのメンバーが、次々と演奏を披露してくれる。

公平と弥生もピアノを連弾してくれた。

もてはやされて、聖と芽衣も演奏させられる。

そこにアドリブで参加するメンバー達。

クラシック、ポップス、ジャズ、アルゼンチンタンゴ……
途切れることなく次の曲へと移っていく。

もはやどういうジャンルで何の編成なのかも分からない。

それでもいい。

音楽は常に自由だ。

それぞれが今感じている思いを音にするだけでいいのだ。

鳴り止まない音楽とおしゃべり。

理事長はお酒を飲んで大きな声で笑い、「ひ孫はまだかー!」と叫ぶ始末。

皆で笑い、また楽器を奏でる。

いつまでも続く音楽と幸せな時間に、そこにいる誰もが酔いしれていた。
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