Bravissima!ブラヴィッシマ
翌日はそれぞれ基礎練習をしたあと、最後の動画編集に臨む。
ナイジェル・ヘス作曲《ラヴェンダーの咲く庭で》
ゆったりした曲調の優しいメロディを、聖と芽衣は心豊かに歌い上げる。
最後に天に捧げるかのように綺麗な高音を響かせると、二人はそっと手を浮かせた。
「はあ、美しいな。俺、自分がいい人に思えてきた」
「あはは!なんですか、それ」
演奏を終えた聖と芽衣は、楽しそうに笑い合う。
(この合宿で、芽衣ちゃんの雰囲気も随分変わったな)
そう思いながら、公平は試しに出会った頃の動画を見直してみた。
(やっぱりまだ二人とも、ちょっと探ってる感じがする。今はもう何の隔たりもなく、自然と相手に自分を預けてる感じ。いい関係になったな)
ほんの少しの寂しさと、それを上回る喜び。
(きっとこの先もずっと、俺はこんな想いを抱えながら二人を見守り続けるんだろうな)
才能ある二人が、これからも素晴らしい音楽を生み出す瞬間に立ち会おう。
この二人に出会えたこと、そばにいられることに感謝しながら。
公平は笑顔でふざけ合っている聖と芽衣を見て、小さく微笑んだ。
ナイジェル・ヘス作曲《ラヴェンダーの咲く庭で》
ゆったりした曲調の優しいメロディを、聖と芽衣は心豊かに歌い上げる。
最後に天に捧げるかのように綺麗な高音を響かせると、二人はそっと手を浮かせた。
「はあ、美しいな。俺、自分がいい人に思えてきた」
「あはは!なんですか、それ」
演奏を終えた聖と芽衣は、楽しそうに笑い合う。
(この合宿で、芽衣ちゃんの雰囲気も随分変わったな)
そう思いながら、公平は試しに出会った頃の動画を見直してみた。
(やっぱりまだ二人とも、ちょっと探ってる感じがする。今はもう何の隔たりもなく、自然と相手に自分を預けてる感じ。いい関係になったな)
ほんの少しの寂しさと、それを上回る喜び。
(きっとこの先もずっと、俺はこんな想いを抱えながら二人を見守り続けるんだろうな)
才能ある二人が、これからも素晴らしい音楽を生み出す瞬間に立ち会おう。
この二人に出会えたこと、そばにいられることに感謝しながら。
公平は笑顔でふざけ合っている聖と芽衣を見て、小さく微笑んだ。